井上萬二氏は有田の人間国宝であり、1929年生まれの最高齢の人間国宝として、現在も精力的に作陶を続けています。彼の作品は、美しい白磁とその独特の造形美で高く評価されています。

こちらの作品は、井上萬二先生による白磁緑釉彫文の香炉です。美しい白磁に施された柔らかな牡丹の文様が特徴で、井上先生ならではの整った形の美しさが存分に表現されています。20年以上前に仕入れたもので、一品作として型を使わず、卓越したろくろ技術で仕上げられています。

こうろとしては大ぶりで、飾り棚や床の間に置いても高い存在感を放ちます。白磁はその格式の高さから、お茶席での神様に捧げるお献茶の際にも用いられることがあります。その取り合わせとして、真っ黒の新塗の花台に置くとより一層美しさが際立ちます。

井上萬二の造形美の世界を、この作品でぜひご堪能ください。

直径　15.5cm　　
高さ　14.5cm
箱：共箱