中里太亀

中里隆の息子・中里太亀氏は、現在隆太窯のご当主であり、東京でも個展を開催する人気作家です。
非常にモダンでシンプルな作風で、唐津焼の窯変を追求するよりも、隆太窯の伝統を受け継ぎつつ形の美しさや使いやすさに重点を置いています。薪の窯での変化や素材の力を借りずに、自分のろくろで作る非常に綺麗な形や手持ちの良さにこだわる氏の作品は、長年使い続けられるような良さがあるのです。
一年を通し、父隆と同様に全国で数多くの個展を開催する氏だが現代の唐津の器を制作するという姿勢は一貫しています。器とその器を楽しむことが、人のライフスタイルをどれほど豊かにさせるものであるかということを改めて気付かせてくれます。中里太亀の現代の器づくりにかける姿勢は、これからも大きな可能性を秘めているのです。