この扁壷(へんこ)は李朝時代の焼き物を彷彿とさせる作品です。李朝の焼き物は、唐津焼のルーツに影響を与え、和風にアレンジされたものとされています。
小川哲男氏は元々唐津で修行し、中里太郎衛門窯にも弟子入りした経歴を持っていますが、この「刷毛目扁壷」は、花入れとしても適し、李朝のスタイルを忠実に再現しています。特に扁壷(へんこ)と呼ばれる偏平足の形状が特徴的で、そのスタイルは唐津作家では数少ない李朝の写しを目指しているため、珍しい形状です。
氏の作風はおおらかであり、この作品も崩れているように見えつつも凛とした雰囲気を持ち、その作品からは洗練された技術とおおらかな人柄が感じられます。
【陶歴】
1955年 有田工業高校を卒業
京都の森の嘉光市に師事
以降日展をはじめ多数の賞を受賞
1969年 熊本市島崎に廣山窯を設ける
1977年 作陶20年展を岩田屋、伊勢丹にて開催
1984年 佐賀県佐賀市富士町下合瀬に現在の北山陶窯をもうける
博多大丸にて北山陶窯開窯記念展を開催
以後、全国のデパートを中心に個展開催
2007年 GALLERY一番館にて個展開催
【寸法・箱】
寸法:直径13.7cm
高さ18.0cm
箱:共箱
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