202211梶原靖元新作展
15 件
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現在の唐津において、古唐津の復元にもっとも精力を傾けているのが梶原氏だと言われている。元来は粘土とされる古唐津の原料に砂岩を用い、十年の歳月をかけて「古唐津そのもの」と専門家に評されるほどの唐津を焼く。
素材感が他の唐津焼作家と明らかに異なる梶原氏は、まず、ほとんどの工程を、古唐津を作っていた陶工達に近づけるため、窯の場所の地理やその時代の焼き物の制作条件を研究している。
ベースとなる素材作りは多くの唐津の作家が試しているが、現在の梶原氏のようにはなかなかできないと度々話を聞く。その日の天候、砂岩の状態、釉薬とのバランスなど長年培ってきた氏の知識と経験が、梶原氏でしか作り出せない古唐津を可能にしている。