土屋 由起子Tsuchiya Yukiko
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ギャラリー一番館
からのご紹介 - 陶歴・プロフィール
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初個展と陶芸の道
土屋由起子氏は、2000年に百道浜のギャラリー一番館で初個展を開催しました。最初は独学で陶芸を始めましたが、後に中里隆氏の門を叩き、弟子として基礎から再び学び直しました。由起子氏の窯元は唐津市の浜崎にあり、自身の窯「由起子窯」を築いています。その後、ご主人である銀座の有名店『呂者堂(ろばた)』の料理長 土屋英二さんと出会い、結婚後は唐津で料理教室や料理屋を営んでいます。器は由起子氏が作り、お料理はご主人が唐津の食材を使用して作られているそうです。
氏の作品は、伝統的な唐津焼の技法を取り入れながらも、独自の美しさと技術が光るものです。特に茶懐石料理などの日本料理界で重宝され、ご主人と共に由起子窯を運営しています。
独自の作風と評価
氏が初めて個展を開催した頃から、そのマットな黒唐津が高い評価を得ています。黒唐津は他の作家も挑戦していますが、作品は鮮やかで個性的な風合いがあります。氏のオリジナル釉薬である茜唐津も注目されており、ピンク色の釉薬は氏の個性を反映しています。
また、作品の特徴の一つはマグカップの取っ手の付け方です。師である中里隆氏から学んだプーリングと呼ばれる技法を取り入れており、これによって取っ手の付け根が他の作家とは異なる独特の形状をしています。ポテッとしたやや肉厚な感じがあり、作風は中里隆氏の影響を受けつつも独自の個性を持ち合わせ、その作品は多くの支持を得ています。
由起子氏の人柄や作品には多くの支持が寄せられ、唐津焼の魅力を世界に広める一助となっています。今後も彼女の活躍から目が離せません。
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【プロフィール】
生年 1971年
窯元 由起子窯
師匠 中里隆
【陶歴】
1971 唐津に生まれる
1987 作陶に触れ興味を持つ
1994 古唐津窯址探訪/古唐津を基本とした作陶開始
1998 唐津・中里隆氏に師事
2000 初個展/ギャラリー一番館(福岡)
2002 由起子窯設立
以後、各地で個展を開催