岡本 作礼Sakurei Okamoto
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ギャラリー一番館
からのご紹介 - 陶歴・プロフィール
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唐津、作礼山の中腹に登窯を構える岡本作礼氏は土地の空気と土着性、古唐津の陶片などから自身の唐津焼を模索し続けています。一人として同じ作家がいないことは当然ですが、氏はその唯一の雰囲気を作品から感じ取ることができる作家です。
斬新な視点からの古唐津焼
古唐津の作品から影響を受けるも、独自の「古唐津という焼き物は400年前の当時、非常に斬新で新しい焼き物であった」という考え方があり、単に昔の先人たちが残し今まで伝承されてきた焼き物という解釈とは少々異なります。
現代における、斬新で新しい唐津を生み出すため、制作時間の多くを素材となる土、釉薬の原料となる長石の採取、焼成時に使う薪割に費やしています。見えづらい部分にこだわることで、独特の雰囲気が生まれ、氏の修業時代に培った轆轤の技術が艶のある器を生み出しているように思います。
氏の絵付けも評判が高く、単純でいて素朴ですが、そこには古唐津にある絵付けのバランス感覚が投影されています。素材、轆轤、絵付け、釉薬、焼き、とどれも論理的で別々にこだわりのある手法を使うことで、例えば絵唐津、黒高麗、近年では樂など多様に種類が変わってもどの作品も氏の一貫した作風が見て取れるのです。地元の素材を生かしたものづくり
現在の岡本氏のものづくりの信条は「すべてが、この作礼山の周りの素材でできる唐津焼を目指す」ことにあります。唐津ならではの素材の特性、土着性を引出し、過去にはない新たな唐津を焼くこと、これが「唐津という窯業地で成り立つ焼き物の説得力」であると考えます。
氏が好む、さりげなさをもった器、これは唐津特有の感覚ですが、この表面には見えない細やかさは使い続ける内にその繊細な作りがだんだんと現れ、使う人たちをよりいっそう魅了していくことでしょう。 -
【プロフィール】
生年 1958年
窯元 作礼窯
師匠 中里重利
【陶歴】
1958 唐津市生まれ
1976 唐津東高校卒業
1978 唐津焼窯元で修業
1989 現在地に築窯
1998 千葉三越で個展
1999 石川県の能登島ガラス工房でパート・ド・ヴェールの技法を習得
2006 佐賀玉屋で個展
2008 京都・野村美術館で個展
2012 福岡 GALLERY一番館で個展