ニュースレター(2024/10/25 内村慎太郎)

皆さまこんにちは。

いかがお過ごしでしょうか?

今日は韓国の麗水市からニュースレターをお届けします。
唐津市と麗水市は、中国の揚水市とともに
姉妹都市を結んでいるのですが、今回は日中韓囲碁交流戦の
唐津市代表の団長として参加しています。

唐津市と韓国はやきものを通じて本当にご縁が深く、
豊臣秀吉の朝鮮出兵を契機に、韓国からさまざまな
やきものの技術が伝わり、そこから伊万里、有田と
広がって肥前の磁器が生まれたのは、紛れもない事実です。
その入り口、玄関口に位置する唐津は、両方の文化が
入り混じり、いまでも唐津焼はバリエーションが
多いとよく言われます。
その理由は、桃山から江戸の初期にかけて古唐津から
献上唐津まで唐津で作られていた唐津焼と、
朝鮮で焼かれた李朝陶器の写しが今も
混在してるからに他なりません。

釜山から麗水に向かうバスの中から
韓国の田舎の風景を眺めると、唐津近郊の
相知や北波多あたりを思わせる景色に出くわし、
改めて唐津焼の中に李朝が息づいてる事を確信します。

今回のオンラインストアで先週に続いて
ご紹介する内村慎太郎先生の作品も、
古唐津を再現した作品と、李朝の写しとも
いえる作品が入り混じっていて、まさに唐津焼の
多様性を象徴しているものばかりです。
いにしえの朝鮮人陶工に想いを馳せながら
眺めてみるのも、面白いかもしれませんね。

それでは皆さま、今週もよい週末をお過ごしください。

一番館店主
坂本直樹